パソコン？　おやめなさい
　DOS/V にせよ、９８にせよ、ぼくは最近他人にはパソコンを「自分からは」おすすめしません (笑)。だって後の責任持てませんからね。

だいたいパソコンなんかなくたって、生活を営む上でなんの不自由もありません。生活が便利になるというのはとんだウソですよ (笑)。 便利な環境を作りあげるまでにはおそろしく時間を取られますし、知識も根気も要求されます。 
        かえって生活が窮屈になる
のがオチです。反論があるとすれば、「でも年賀状づくりや家計簿がラクになるしなあ」というくらいのものでしょう（ちがいますか？）。そんなら、思い切って年賀状そのものをおやめになればいい。もっとラクできますよ。目からウロコですね。

　家計簿だってそうです。パソコンで家計簿をつけたって収入が増えるわけじゃない。パソコンを買った分だけ無駄な支出が増えるというあたりまえの事実に、どうして気づかないのでしょうか？　上手に節約できるといっても、浮いた分はどうせソフトかメモリに消えるんです。今からでも遅くはありません。どうか目を覚ましてください。

　う〜ん、これだけけなしても (^_^;)、 あなたはパソコンが欲しいとおっしゃるのですか？

　それじゃあですね、プロの西川和久さんも「あれダメ」とおっしゃっているＯＳ／２などには手を出さず (笑)、Windows プレインストールマシンで満足されるようおすすめします。それに、まだ発売もされていないのに雑誌であれだけ持ち上げているのだから、Windows95 はきっといいんじゃないでしょうか。情報があふれているもの、みんなが使っているものを買ったほうがおとくですよ。

　そしてきれいな文書を作ってみてください。グラフをはめこんで、セーラームーンの絵もあしらって、文字をぐにゃぐにゃ変形させて、縦横混在自由自在、奥さん、ほんと最近のワープロソフトはすごいんすから（林家三平調といってもわからないかな……）。ついでにカラーも忘れずにね。

　気がつけば時計の針は午前３時。眠い目をこすって出社し、得意満面レポートを提出したあなたは、部長の一喝にビックリ。この部長なる人物、法学部出身で文章にはやたらうるさく、しかも社内・社外文書の鬼といわれるお方でありました。

ばかもの！　チンドン屋のチラシを作ってどうする。

　かわいそうに、苦労したのにねえ。……こうして踏まれてもけられても、あなたはパソコンを買おうというのですか。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(1995年4月)
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