春採湖を歩く (2)		2003-6-16
		前回の場所から約500 mほど歩くと、「ひぶなばし」にさしかかる。 　「ひぶなばし」といっても、おおかたの釧路市民は名前を知らないのではないか。実はぼくも案内板をみて、名前を知ったのである。 　ここはいわゆる跨線橋で、臨港鉄道の線路を跨ぐ小さな橋だ。これより先、線路よりも道路のほうが湖岸寄りとなる。 　名もない橋のはずなのに、市役所ではちゃんと名前を付けたのである。なんとなく心を打たれたので(?)、一枚シャッターを切った。 　物好きといわばいえ、名所なら誰だって写真を撮るのだ、世に知られぬ場所を紹介するのが、わが通信社の崇高なる使命なのであると、酔っぱらった編集長が先日怪気炎を上げていた。 　あまりにも凡庸な風景だろうか？　そうかも知れない。しかしぼくたちはたいてい凡庸なる風景の中で、淡々と平凡な生活を送っているのではないか。 　曇り空のもと、さらに先へと進む……
2003年6月8日釧路市春採湖畔にて。New FM2 + Ai Micro 55 mm F2.8S使用

雑　録	くずかご	野爺画報	TOP PAGE