山陰線車内		2003-11-20
		しばらくは古いネガでつなぎたいと思う。 　前回同様74年3月15日に山陰本線の車内で撮ったもの。なつかしいタイプの車両だが、今でも国内のどこかを走っているかもしれない。 　特別用事もなく、決まった目的もないのに列車に乗っている学生とは、気楽といえば気楽だが、世にも不思議な存在だと思う。おまえは何者で、なぜここにいるのだとたずねられても、うまく答えられなかったに違いない。 　それにひきかえ、ちゃんと用事があって列車に乗り込み、大事そうに荷物を膝の上にのせたこの女性には、どっしりとした存在感がある。 　無用の存在である貧乏学生のぼくは、なにを思ってシャッターを切ったものか……
1974年3月15日京都府。Canon Demi 使用

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