凍った道路で考える		2004-1-10
		自衛隊員の安全には「万全を期す」と小泉首相はいう。だが世に万全など期しがたいものと相場が決まっているのに、どうやって？ 　公明党の神崎さんは、ほんの短い時間だけイラクに滞在して、治安は保たれているとおっしゃった。あとで良心が痛まなければよいが…… 　たしかに弾が飛んでこない時間なら、最前線でさえ安全だ。 　さてツルツルに凍結した道路を歩くとき、あなたもぼくも用心するだろう。しかしかくも完全に凍った道路が眼前に展開したら、ぼくのような腰抜けは恐怖する。 　いくら気をつけていても、いつかは油断して転倒するだろう、と本能が警告するからだ。 　ひさしぶりに親戚の家を訪問したぼくは、近くを散歩しにでかけ、はてしなく続くこのツルツル道路に直面して狼狽した。わずか200メートルほど進んだだけで、早々に引き返したのである。 　それとも……この季節、多少の犠牲はやむをえない。たくさんの人が転んでいるときに、おまえだけ転ばずに引き返すのは意気地なしだ。みごと転んだら、英雄として表彰しようものを、とでもいうのだろうか？
2004年1月4日　釧路市鳥取。OLYMPUS μZOOM70 使用

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