寫眞帳


西港にて

西港にて

 

 2002-6-26

 このところこの欄にふさわしい写真をあまり撮っていない。低調もいいところである。この写真にしても、いったいなんの意味があるんだ、というお叱りはごもっともだが、ちゃんとわけがあるのだからご容赦願いたい。

 アナログ熊さんの送ってくださった広角レンズだが、慣れないものだから、どうも間合いがつかめない。

 もちろん遠くにいくわけにはいかないから、仕事の合間に港で係船柱を相手にカメラを構えて練習してみた。おや遠すぎる、と一歩前進。おっとまだ遠すぎる、ともう一歩前進。ジリジリと接近すること数度にして、やっとシャッターを切ったのである。

 これをみていたのが、たまたま港を見物にきた市民である。

 「あの……、これにロープをつなぐんですね。」

 「ええ」とぼく。

 「う〜む、ずいぶんガッチリしたものですねえ。こうでなくちゃ船ももたないんでしょうけど」

 「はあ……」

 どうやら港湾部の職員だと思われたらしい。さもありなん。仕事でもないのに、こんなものを写す物好きはいないよなあ。

 


(2002年6月26日釧路市西港にて撮影。New FM2 + SIGMA 24 mm F2.8 使用)


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