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2002-7-3
疲れたとき、どうしたらよいか迷ったとき、手持ちぶさたなとき……人はどうするだろうか？
「そうねえ……なんとなく空を見上げるわ」
そのとおり。多感な少女からくたびれたおじさんまで、人はわけもなく空を見上げるのである。そして溜息をついたりもするだろう。
そんなわけで、最近低調なぼくも、溜息をつきながらレンズを空に向けた。
雲の写真を撮る人は実に多い。しかもたいていはつまらない写真である。本人は傑作をものしたつもりなのだが、出来あがりは平々凡々、猫にみせたってアクビをするだろう。
「あ〜あ、だめね、薄氷堂さん。こんなねぼけた写真を撮ってちゃ」
すんまへん。ほんと、返すことばもないよ。でも明日があるさ、とつぶやきながら、またしても空を見上げるのであった。
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