2002-7-22

　砂利というよりごつごつした岩をばらまいたような川沿いの林道を、苦労してたどって来ただけあって、水は恐ろしいほど澄んでいる。

　しかし途中いくつも砂防ダムができており、川岸のかなりの部分が、無残にもコンクリートでかためられていた。

　ここも砂防ダムのすぐ近くである。岸はまだコンクリートに冒されてはいないが、人の手が加わっていることは明らかだ。

　やりきれない気分でカメラを構えてみたが……55ミリの狭い画角でも、レンズの向け先に困るのである。元来この辺は川原だったはずで、ダムによって上流側に水がたまったのではないかと思う。

　人は北海道に自然を求めて訪れるらしいが、山といい川といい、ちょっと注意してみれば、すさまじい自然破壊の跡をながめていることがわかるだろう。

　ここも数年後はどうなっていることか……

(2002年7月15日西広尾川にて。New FM2 + Ai Micro 55 mm F2.8S 使用)